プロジェクト事例

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宿泊施設・飲食店 プロデュース

都市から山間へ人を呼ぶ、食育型リトリートの構想企画

岐阜県中津川市の山間部にて、食育体験型リトリート施設の企画・コンセプト立案を行いました。山間地に、都市部から足を運ぶきっかけをつくるとともに、地域の事業者と連携をしながら中津川の魅力を発信する拠点を構想しました。

 

背景

クライアントのK社は、食品輸送を専門とする運送会社です。新幹線の新駅開通を見据えて取得した中津川市内の土地を活かした新事業を模索していました。

 

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「その土地を生かして、宿やグランピングのようなリトリート施設をやってみたい」というご相談から、このプロジェクトはスタートしました。食品の流通を長年手がけてきた会社として、食にまつわる強みを持ちながらも、どう形にするかのビジョンはまだ定まっていない状態でした。

建築設計を担うコンパス建築設計工房とチーム組み、NINIは、企画・コンセプト立案、事業設計を担当しました。

 

アプローチ

① 土地の価値の活かし方を問い直す

現地の土地は、山の中を切り開いたような場所にあります。整地だけで数千万円規模のコストがかかる地形でもあり、「新築で一から施設を建てる」という方向性は、予算的に現実的ではありませんでした。既存の自然環境を最大限活かし、この土地でしか体験できないことを問い直すことからリサーチ・ヒアリングをはじめました。

その過程で浮かび上がってきたのが「食」という切り口でした。単なるキャンプやグランピングと差別化できること、クライアントが持つ食品流通のネットワークと接続できること、そして敷地にはガーデンスペースもあり収穫体験の場として活用できることなど、さまざまな条件から「食」を起点にコンセプト・事業を構想していきました。

 

② 「食」を核に置いたポジショニング設計

市場リサーチとして、国内の主要なリトリート・宿泊施設の調査・分析を行ったところ、コロナ禍を経て「ただ自然の中で宿泊する」だけでなく、収穫・調理・農業体験など、自然の中での体験や学びへの欲求が高まっているのではという仮説を定義しました。

これを踏まえ、「食育とリトリートの掛け合わせ」という、当時まだ市場にほとんど存在しなかった領域へのポジショニングを設計。コンセプト「中津川ガーデン・ヴィレッジ」というコンセプトおよび、施設のキャッチコピー「食べることは、生きること。」が生まれました。

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③ 宿泊施設単体ではなく「ヴィレッジ」という構想

このプロジェクトで一番こだわったのは、宿泊施設単体で完結させないという発想です。

地域の農家や食品生産者と連携し、訪れた人が食の生産現場を体験できる場をつくる。地元住民が日常的に立ち寄れるマーケットや飲食スペースを設け、旅行者と地域の人が交差する場にする。宿泊のついでに来るのではなく、中津川という地域そのものが目的になるような構造を事業設計に組み込みました。

会社概要
企画・コンセプト立案 NINI inc.
建築設計 コンパス建築工房

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