宿泊施設・飲食店 プロデュース
大阪・天満にある中西金属工業株式会社(以下、NKC)のCSR活動の一環として、地域と社員の接点となるカフェ兼こども食堂「なかにわカフェ」の立ち上げをお手伝いしました。コンセプト設計から空間デザインまで、プロジェクト全体に携わっています。
それまで定期的に開催していたこども食堂の運営にとどまらず、日常的に利用できるカフェとして再構築。より継続的に、子育て世代の人や地域にひらかれた居場所であると同時に、社員が自然に関われる接点となる場を目指しました。
CSR活動を「企業の想いを社会に届ける経営資源」として捉え直し、より多くの人に届くかたちで、地域に根ざした持続的な社会貢献のあり方を目指しました。

Points
① 地域にひらき地域に根ざした持続的なCSR活動の実現
② 子育て世代が安心して過ごせる空間設計
NKCは創業以来、「こども・障がい者福祉」を軸に、奨学金制度やこども食堂の開催など、長年地域に根ざした社会貢献活動を続けてこられました。
その一環として、2018年からは月2回のこども食堂を運営していましたが、本社からの距離や立地条件により、社員の関わりや利用者の広がりに課題がありました。
「社員も自然に関われる形で社会貢献を続けたい」という意向から、本社近くの天満に新拠点を計画。
単なる移転ではなく、「この場所で果たす役割」を再定義し、こども食堂をベースにした“日常にひらかれたカフェ”として、コンセプトの再設計や空間デザインを担当しました。
また、子育て世代や社員だけでなく、地域住民、障がいのある方など、多様な人が自然に関わる場とし、CSR活動を継続的に機能させる仕組みを組み込んでいます。
プロジェクトを通して、単なる移転ではなく、「この場所で果たすべき社会的な役割とは何か」を一から見つめ直すところから伴走を始め、コンセプトの設計、空間づくり、立ち上げまでをサポートしました。
最終的には、当初想定されていた”こども食堂”ではなく、”企業のCSR活動拠点”として位置づけ、日常的に使える地域のためのカフェとして再構築。障がいのある方の就労支援や、社員・地域住民・子育て世代など、この場所を必要とする多様な人が自然に訪れる場を目指し、企画・設計を行いました。CSR活動を企業の経営資源として持続的に活かす設計を目指しました。

ロゴ:たんぽぽの小さな花の集まりが一つに見えるように、多様な人が集い場を育てる「なかにわカフェ」。綿毛が種を運ぶ姿に、子育てや次世代への想いを重ねロゴを作成しました。

オープン時のチラシデザイン
(※ 現在、一部のメニューは終了・変更しています。)

オープニングに合わせて商店街に向けた参加型イベントを企画
にぎわいのある天満の商店街は、小規模な店舗が多く、ベビーカーや子連れにとって入りやすい飲食店が少ないという背景から、「商店街で一番、子連れにやさしい店をつくる」という目標を掲げ、親子が安心して立ち寄れる空間を目指しました。
空間設計では、ベビーカー対応の動線や置き場、広めのトイレや授乳室を整備し、2階の客席スペースにはキッズスペースも設置。また、障がい者就労支援団体との連携を踏まえ、調理動線にも配慮し、多様な立場の人が無理なく関われる場としました。

ベビーカーや障がいをもつスタッフに対応した広めの動線。

なかにわカフェは、「ベビーカーでも入りやすい」「子どもと一緒でも気兼ねなく過ごせる」といった声が寄せられ、地域の中で少しずつ日常的な居場所として定着しつつあります。高齢者や商店街の住民など、世代を超えた利用も見られ、まちにひらかれた交流の拠点としての機能が芽生えています。
また、目指していたNKCのCSR活動の場としても発展し、大学との連携や文化的なイベントが継続的に実施されるなど、企業と地域をつなぐプラットフォームとしての役割を担い始めています。今後は、さらに多様な視点を取り入れながらこどもたちに新たな体験価値を提供し、未来の可能性を拡げる活動を展開される予定です。
「第15回 大阪市あきないグランプリ」飲食部門 優秀賞
| 会社概要 | |
| クライアント | 中西金属工業株式会社 |
| 制作期間 | 2022-2024年 |
| 企画・設計・ディレクション | NINI Inc. |
| 制作内容 | 場づくりプロデュース、レストラン開設支援、イベントプロデュース、宿泊施設開設支援、運用サポート |
| プロジェクトディレクション | NKC Business Design Center(株式会社kaimen) |
| 建築設計 | コンパス建築工房 |
| グラフィックデザイン | Talk |